話せないこと自体が悪いわけじゃない。
ただ、僕が話せているからこそ――息子もきっと話せるはずだと信じていただけだった。
そこから考え始めた。
「話せるように訓練すべきなのか?」
けれど僕は医療従事者じゃない。本当にそんなことができるのか?
では、もし話せなかったとしたら――僕は彼の何を育てていけばいいのか。
答えはひとつだった。
なんでもいい。とにかく育てよう。
当時3歳だった息子と、自宅でも小さな療育を始めた。
そのとき自分に約束した。条件はたった二つ。
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彼にとって負担にならないこと。できれば親子で楽しめること。
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彼を変えようとしないこと。親として、彼が持つ潜在能力を最大限に引き出すお手伝いをすること。
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