「一生話さないかもしれない」と告げられて

子育て知育
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僕「……ハクは、このまま一生、言葉を発することはないんですか?」

女医「……はい。その可能性はあります。」

診察室を出て帰り道、疲れて眠ってしまったハクを抱きかかえたまま、僕は小さく声をあげて泣いた。
夏の名残を引きずる夕暮れ、ハクの汗ばんだ額と小さな体のぬくもりに、なぜか鳥肌が立った。

それが、最初で最後の涙だった。

――あの日から、すべてが始まった。

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